私のホームアドバンテージが OS X と iOS であることに気付き、Windows の自作パソコンに一区切りをつけることにしました。
私は「Mac と Windows の両方を愛用したい」という考えのもとでパソコンを趣味にしている人間だと自分自身で思っています。
特に、Windows のマシンでは、自作パソコンを愛用しています。自分の使いたい機能に特化したマシンが作れるという点が、非常に好きでした。
自作パソコンでは、昔からテレビの録画をする機能や、DVDなどのマルチメディアの分野を扱う機能を重要視していました。
(ビデオ編集に関しては数年前から Mac で行っております。現在は Mac OS X のアップル製アプリケーションである Final Cut Pro X を使うようになりました。)
けれども、圧倒的に長い時間触れているのは Mac (それに加えて iPhone, iPad)になっていました。
例えば、アップル純正のアプリケーションも、サードパーティのアプリも、アップルの提供する iCloud によって内部のデータがうまく同期されて、非常に便利に使うことができます。
私が愛用している Things というアプリは、iCloud による同期の面で、Mac・iPhone・iPad の間で何の不便も感じずシームレスに使うことができて気持ちがよいです。
このように日常では常にアップルの製品を使うようになりました。そのため、Mac に長い時間触れていると、Mac で使いたい周辺機器や新しいアプリケーションが欲しくなる時があります。
ですが、自作パソコンを併用していると、新しく登場したパーツ等も気になってしまいます。
自作パソコンを併用することは「Mac と Windows の両方を愛用したい」という考えには合致しているのですが、自分自身の体力、時間、金銭面から、あまり現実的なことではなくなってきたと考えるようになりました。
Windows を使いたければ、Mac上で仮想化環境や Boot Camp (Mac のアーキテクチャが、もし Intel では無いものに切り替わったとしたらというのは想定外)を使えば済みます。
自作パソコンで行っているテレビの録画などに関しては、今日では AV 機器の専用機が高機能になっているので、そちらを選んでも大した違いは無い気がします。
どうしても Windows の実機が欲しい場合、ここ数年は自作パソコンよりも既製品のパソコンを買った方が、非常にコストパフォーマンスが高いです。既製品でも「自作パソコンのように」とまではいきませんが、ある程度のハードウェア面でのカスタマイズは工夫すれば行う事ができます(Mac・Windows PC どちらでも)。
例として、私は MacBook の SSD への換装を行ったり、Lenovo ThinkPad への SSD やメモリの増設を行ってきたりしました。
そこで、今まで使っていた自作パソコンに関しては、最後の性能強化(今年の1月〜8月まで、徐々に)を行って、自作パソコンに一区切りをつけることにしました。
自作パソコンのスペックを紹介しつつ、新しく導入または交換したパーツを紹介します。
赤で記載した物が新規に導入した物です。
今回紹介する性能より更に上のものを目指そうとすると、ほとんどのパーツを交換しなければ不可能なくらい(要は、新たに 1 台自作パソコンを組み立てる程の規模)にアップグレードしなければならないと思います。
ですので、今後数年間は自作パソコンを新しく組み立てたり、大きくアップグレードするような事はしないと思います。
もし、それを行うとしたら、今回の自作パソコンが全く使えなくなるくらいの年月が経った頃になると思います。例えば、4K解像度の映像が世間で当たり前のように再生されるようになる頃とか(将来の映像の進歩については詳しくないので、よくわかりませんが)。今回は、そのくらい長く満足使えるように、今後も長く使える見込みのあるハードウェアを維持しつつ、アップグレードを行いました。
アップグレードを行ったことによって、今までから自作パソコンに求めていたマルチメディアの機能が更に快適に使えるようになりました。
特に、今までは BD のビデオを再生する事が限界でしたが、今後は BD のビデオを難なく作成できるくらいの性能になっています。
また、高解像度の映像を iPhone や iPad 向けにエンコードしなおすような行為も、私が現在メインで使っている iMac (Mid 2011) に、もう少しで追いつきそうなくらいな体感速度で行う事ができるようになりました。
[OS] 8月に導入
・Windows 7 Home Premium 32bit (HDD より起動) / Windows 8.1 Pro with Media Center 64bit (SSD より起動)
8月時点では、Windows 8 Pro でしたが、10 月に “8.1” への無償アップグレードがインターネット経由で行えるようになった為、現在ではこのようになっています。
32bit 版の Windows 7 も共存している点は後述しますが、アナログの映像ソースをデジタル化するときに使いたい地上波アナログ放送テレビ用のキャプチャーボードが 64bit の環境に対応できない為です。
また、それ以外にも古い環境にしか対応できないハードウェアやソフトウェアがあれば、今後も活用できると考えています。
[マザーボード]
・GIGABYTE GA-MA780G-UD3H
[CPU] 8月に導入
・AMD Phenom II X6 1055T 2.8GHz (TDP 95W)
マザーボードを新調する事無く、BIOS のアップデートのみで使えるマルチコア、6 コアの 2010 年に登場した CPU です。新品は手に入りにくいため、状態の良い中古品へ入れ替えました。
「Phenom II X6」のシールが未使用の状態で付属していたのが非常に嬉しいです。
[CPUファン]
・サイズ SHURIKEN リビジョンB CPUと同時購入
CPU は良品の中古でしたが、付属の CPU ファンは使用した痕が目立っていたので、新しい物を導入しました。
[メモリ]
・DDR2-800 PC2-6400 2GB x4 合計8GB
Windows 8.1 Pro によって、メモリの全領域が使えるようになりました。
(Windows 7 32bit 使用時はメモリの全領域は使えません)
CPU は、DDR2 規格のメモリと DDR3 規格のメモリの両方に対応しています。
メモリの価格が下がり、更に円高によりメモリの価格が底値になった時期(2009 年)に勢い余って 8GB まで積んでおいた DDR2 メモリを、そのまま生かす事ができました。
[SSD / HDD / カードリーダー (2.5インチ・3.5インチドライブ/ベイ) ] 8月に導入
・300GB Maxtor DiamondMax10 6L300R0(Windows 7 システム用)
・120GB SAMSUNG 840EVO(Windows 8.1 システム用)
・1TB?SAMSUNG 103UI x2(1台目:データ保存用 2台目:テレビ録画用)
・アイネックス 3.5インチベイ HDD電源セレクタ HDD-SEL
300GB の HDD と SSD は切り替えて使用します。Windows 7 32bit と Windows 8.1 Pro をストレージによって物理的に切り替える為です。
・Akasa Internal card reader
USB2.0 のメモリカードリーダー。USBポートが1基内蔵されている。
PC ケースの空いているベイ全てを埋めたかったので、つい導入‥‥
[グラフィックス] 8月に導入
・SAPPHIRE HD6450 1G DDR3 PCI-E HDMI/DVI-D/VGA
地上波デジタル放送テレビ用のチューナーを新調したり、BDなどのフルHD解像度の映像をスムーズに再生したりしたいなどといった理由があり、マザーボード内蔵の AMD 780G チップセット よりも強力だけれども安価なグラフィックスボードを増設しました。
ドライバの共存をさせる設定が難しい(特定のバージョンのドライバをインストールすれば共存可能)ため、AMD 780G チップセットのグラフィックス機能はBIOSにて無効に設定し、画面の描画はグラフィックスボードのみで行っています。
[光学ドライブ] 相次いで光学ドライブが故障し、1〜8月に BD-ROM ドライブ以外総入れ替えを行うことになった。その過程で BD への書き込みへ対応できるようにした。
・PIONEER DVR-220L(DVDスーパーマルチドライブ)
・PLEXTOR PX-891SA(DVDスーパーマルチドライブ)
※数年前、PLEXTORといえば光学ドライブとしてはシナノケンシ株式会社の子会社として高品質な光学ドライブのブランドだったと記憶しているのですが、今のPLEXTORの光学ドライブは他社のOEM供給を受けているそうですね。
・LITE-ON iHOS104(BD-ROMドライブ)
・LG BH16NS48(BD-R/REドライブ)
オリジナルの CD や DVD をコピーする際、HDD に一旦イメージを書き込む事無く高速にコピーを行いたいため、複数台搭載しています。
最近の Mac は光学メディアに弱くなってしまった(特に BD)ので、その点ではこの自作パソコンは便利なはずです。
前述の通り、光学ドライブ、カードリーダー、SSD/HDD 切替器で PC ケースのベイが全て埋まりました。非常に壮観です。
ただし、CPUのシールは、貼りなおすのがもったいないので Athlon X2 のままです。
ちなみに左側の白いシールは Intel のシールのパロディで「itteyoshi inside」と書いてあります。昔、某掲示板でよく使われていた”「(・∀・) イッテヨシ」という言葉ですね。
更に下の青いシールには「キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」と書いてあります‥‥
[TVチューナー]
・I-O DATA GV-MVP/XS2(地上波デジタル放送用)4月に導入
・I-O DATA GV-MVP/RX2(地上波アナログ放送用)
地上波デジタル放送テレビ用のチューナーを新しくすることによって、64bit 版の OS を導入する事ができました。
アナログソースをデジタル化する予定の為に、地上波アナログ放送テレビ用のキャプチャーボードを残し、Windows 7 32bit の環境も切り替えて使えるように残しました。
別売のリモコン(GV-RCKIT3)も、前の古いチューナーと同じように追加購入しました。
[ディスプレイ]
・I-O DATA LCD-MF221XBR / SHARP LC-20DZ3
そのときの用途によって HDMI ケーブルを繋ぎ変えます。
[拡張ボード]
・玄人志向 SATA3I2-PCIe 8月に導入
SSDのポートがSATA3規格で、マザーボードのSATAポートがSATA2規格のため、SSDをなるべく速く使えるように増設しました。
・AREA?Over Fender R?SD-PEU3R-2E2IL 8月に導入
外付けのHDDやUSBメモリにUSB3.0対応の物が手元にあり、その機能をフルに生かせるように増設しました。
・CREATIVE PCI Express Sound Blaster X-Fi Xtreme Audio SB-XFI-XAPE 1月に導入
中古で安価で、良品だったため思わず衝動買い。
[電源ユニット]
・オウルテック RA-650 8月に導入
各種パーツの個数が増えたので、今までの電源ユニット(エバーグリーン Power Glitter 500W)では光学ドライブに電力の供給が追いつかなくなる現象が発生しました(光学ドライブ4台というパソコンの構成というものが、あまり無いような気もするが‥‥)。
テレビの録画で、電源のアイドル状態やスリープ状態、また高稼働状態を繰り返す環境にある為、電源ユニットも新しい物にしました。
電源ユニットを交換して気づいたのが、スリープ時の待機電力についてで、電源ユニット交換前の待機電力は、およそ4Wありました。
電源ユニット交換後には、スリープ時の待機電力は1Wに下がりました。
(エコキーパーという製品による計測)
上記のパーツが全て収まった自作パソコンの内部
今回、全てのパーツ購入にかかった金額を考えると、もしかしたら、このパソコンと同等の性能を発揮する自作パソコンが一台作れてしまうくらいにはなるかもしれません。
しかし、それほどの規模でアップグレードを行ってしまうと、余ったパーツから新たに1台パソコンが作れるような状況(もしくは新規に 1 台組み立てた場合、古い自作パソコンが 1 台そのまま増えてしまう)になり、結局のところ自作パソコンを増やしてしまい、かえって混乱の原因になると考え、自作パソコンが寿命を迎える最後まで満足して使える 1 台となるように、今回の数ヶ月に渡るアップグレードを行いました。
結果として、非常に満足しています。HDD などのデータを保存する部分に関しては、容量不足が起これば交換する事はあると思いますが、それ以外のところはこれ以上触れるつもりはなくなりました。その分、Mac に愛を注ぎたい(プログラミングなどの技術向上や Mac 専用周辺機器などの購入)と考えています。